どこまで同情すべきか

頭髪偽造でおなじみの姉歯さんですが、私はかなり同情しています。同じ状況に置かれたら、私も同じことになるのではないかと思う。ちょっとしかTVをみてないけど、あの人は、ちゃんと審査されず、現場でもおかしいとわかっているのに見逃すような業界のあり方に憤りを持っているように感じられました。
繰り返しますが、姉歯さんに同情的です。ただ、同情の範囲をどこまで広げるべきなのかが、悩むところです。姉歯同情論がどれくらい世論的に高まるかどうかはわかりませんが、姉歯は末端の個人であり、関心はヒューザーや総研の方に向いて行き、黒幕は上の人間だといわれるようになってきています。で、木村建築などが姉歯に偽造を強要したとされ、悪いのは奴らだという論調があります。とはいえ、木村建築もコストカットを強いられているわけで、業界内での競争を生き残るために必死だったといえなくもない。また、そもそも建築業界自体が、いわゆる「構造改革」の中で切り捨てられている存在なので、業界自体が構造改革の被害者だと言えなくもない。と考えると、どこまで同情すればいいのかが悩ましく思えてくるわけです。
まず、ジェット機を持っていたヒューザー社長に同情する気はないので、ヒューザーとその上の総研には同情する必要がないと思う。私が悩むのは木村建築で、TVを見る限り東京支社の人は性格悪そうだったので、同情の必要がないような気がするが、ひょっとして組織の中でやらざるを得なかったのかもとかも思ったりする。