夢追い人

今日の「情熱大陸」では、生物写真家の内山りゅう氏が取り上げられていた。清流や田んぼで生き物の写真を取ったりしていたのですが、印象的なのは彼の笑顔でした。白い歯を見せながら熱っぽく語る彼の姿からは、本当に生物が好きなんだろうなというのが伝わってきました。彼は自分のやりたいことを追い求めて、今の仕事をしている。それはすばらしいことだと思います。
ただ、ふと思ったのは、何か一つのものに打ち込むというのは、ことばにすればカッコいいですが、打ち込むものの対象によって、カッコよさはかなり変化するのです。たとえば内山さんが清流の生き物について熱く語れば、女性は高確率でカッコいいと思うのではないかと想像します。ただ、私は小説とかがけっこう好きなのですが、最近おもしろいと思った小説について熱く語ったところで、カッコいいとは思われないと思います。ましてや、フィギュアやエロゲーなんかには、熱くなれば熱くなるほど、女性には引かれていくはずです。何でも、夢を追えばいいというものではないのです。
そういえば、こういうことは私が高校生のときにも考えた気がします。サッカーに打ち込んでいる姿はカッコいいとされて、化学実験に打ち込むのはダメなんだから、「がんばる姿がカッコいいなんてウソじゃん?」とか、思ったりしたわけです。そんなことを考えるなんて、悲しい青春時代です。
そう、現実は不公平なのです。がんばればよいものではない。アイドルを追っかければ追っかけるほど、一般人は遠のいていきます。
気持ちの「純粋さ」など、まったく関係ないのです。宗教の勧誘なんか、完全に純粋な気持ちでやっているのでしょうが、街角に立てば立つほど、それをみつめる一般人の気持ちは萎えていきます。
以上、今回は、どうせのめりこむなら、キャバクラ通いにのめり込め、という話でした。